三浦九段 スマホ不正疑惑で竜王戦挑戦に待った!出場停止処分

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日本将棋連盟は12日、京都市で15日に開幕する第29期竜王戦7番勝負について、挑戦者の三浦弘行九段(42)が出場しないことになったと発表した。

 三浦は対局中に離席することが多いことから、スマートフォンなどで将棋ソフトを使って不正をしているのではないかと、過去に対戦した相手から疑問の声が上がっていた。

 東京・千駄ケ谷将棋会館で会見した常任理事の島朗九段(53)によると、連盟が11日に事情を聴いたところ、休場を申し出たという。連盟によるとスマホなどの不正使用を否定し、離席の理由については「部屋で体を休ませていた」と説明している。関係者によると「ぬれぎぬです。今後は弁護士と相談して行動します」と話しているという。

 期限の12日午後までに休場届が出なかったことから、連盟は三浦を今年12月31日まで出場停止処分とした。

 将棋のタイトル戦で対局者が直前に変更になるのは異例。対局規定により、挑戦者決定戦に出場した丸山忠久九段(46)が、三浦に代わって渡辺明竜王(32)に挑戦する。

 渡辺はこの日、ブログを更新。「大変な事態になってしまいましたが、引き続き将棋界へのご声援をよろしくお願いいたします。詳細は各種報道に任せて、ここでは省略します」とコメントした。

 連盟は今月5日、プロ公式戦で棋士がコンピューターソフトを用いて対局する不正行為を防ぐ目的で、対局室にスマホなど電子機器の持ち込み禁止を含めた新規則を決定したばかりだった。これまで、棋士がソフトの力を借りて対局する不正は確認されていないが、棋士とソフトが対戦する「電王戦」では今年、山崎隆之八段(35)が敗れるなど、ソフトが棋士の実力を脅かす存在になっている。

 連盟の谷川浩司会長は「7番勝負直前の変更となり、関係者や将棋ファンの皆さまにご迷惑をお掛けし申し訳ありません」とのコメントを発表した。

 ◆三浦 弘行(みうら・ひろゆき)1974年(昭49)2月13日、群馬県高崎市生まれの42歳。小3から将棋を始める。92年、明和県央高卒。同年10月にプロ入り。96年の棋聖戦で、初のタイトル獲得。一般棋戦優勝回数は3回。14年秋、一般女性と結婚していたと報じられた。

 ▼竜王戦 将棋界7大タイトルの一つで、名人戦と並び最高峰とされる。優勝賞金は4320万円で最高金額。それまでの「十段戦」を発展的に解消し、88年設立。